バイオフィルムとは?レジオネラ菌が増える本当の原因と対策

query_builder 2026/03/31
レジオネラ対策
バイオフィルムとは?レジオネラ菌が増える本当の原因と対策


― バイオフィルムの危険性をわかりやすく解説 ―


温浴施設や介護施設の衛生管理において、
「レジオネラ対策」は欠かせない取り組みです。


多くの施設では、塩素濃度の管理や日常清掃を徹底し、
「しっかり対策できている」と感じているのではないでしょうか。



しかし実際には、対策をしているにもかかわらず、
レジオネラが発生してしまうケースが少なくありません。


その原因として多くの施設で見落とされているのが、
バイオフィルム(生物膜)の存在です。


バイオフィルムは目に見えず、通常の清掃では気づきにくいものですが、
レジオネラ対策の効果を左右する重要なポイントです。



この記事では、
「バイオフィルムとは何か?」
「なぜ危険なのか?」
を、専門用語を使わずにわかりやすく解説します。



レジオネラ対策について

具体的な対策方法については
こちらで詳しく解説しています。

👉対策方法を確認する

バイオフィルムについて

バイオフィルムとは?


バイオフィルムとは、簡単に言うと
菌や汚れが集まってできた“ぬめりの膜”です。


例えば、家庭の排水口を掃除したときに、
ヌルヌルした汚れが付いているのを見たことはありませんか?

実はあのヌメリと、基本的な仕組みは同じです。


温浴施設では、

  • 人の皮脂や汗

  • シャンプーや入浴剤の成分

  • 水中に存在する微生物

これらが配管の内側に少しずつ付着し、
重なり合うことで膜のような状態になります。

これがバイオフィルムです。



重要なのは、
この膜が“配管の内部”にできることです。

外からは見えない場所で、
気づかないうちに蓄積していきます。


バイオフィルムはどこにできやすいのか


バイオフィルムは、施設内のすべての場所にできるわけではなく、
特に発生しやすいポイントがあります。



■循環配管の内部

浴槽のお湯が流れる配管は、常に温水と汚れが通過するため、
バイオフィルムが最も蓄積しやすい場所です。
しかも、日常清掃では手が届かないため、見落とされやすい特徴があります。



■ろ過装置・ろ材の周辺

ろ過装置は汚れを集める役割があるため、
皮脂や汚れが集中しやすく、洗浄頻度が低いとバイオフィルムが形成されやすくなります。




■ジャグジー・気泡装置の内部

水と空気が混ざる構造のため、
レジオネラ菌が拡散しやすい環境になります。
ここにバイオフィルムがあると、感染リスクはさらに高まります。




■見落とされやすい場所(重要)

特に注意したいのが、以下のような箇所です。

  • 水位計

  • 連通管

  • 水面付近(上部)


これらの場所は、

  • 水が常に流れていない

  • 水と空気に交互に触れる

  • 汚れが乾いて定着しやすい

といった特徴があり、
バイオフィルムができやすい“盲点”になっています。


バイオフィルムが危険な理由

バイオフィルムは薬剤を通さない

バイオフィルムが問題なのは、
単に汚れているからではありません。


レジオネラ対策の効果を大きく下げてしまうことが最大のリスクです。



レジオネラ菌は、

  • 温かい水

  • 湿度

  • 栄養分

を好みます。


温浴施設は、この条件がそろいやすいため、
もともと菌が増えやすい環境です。


そこにバイオフィルムがあると、

  • 皮脂や汚れが菌のエサになる

  • 菌が内部で増殖しやすくなる

という状態が生まれます。


さらに重要なのが、
薬剤が中まで届かないことです。



バイオフィルムは膜状になっているため、

  • 塩素や洗剤が内部まで浸透しにくい

  • 内側で菌が守られる

という特徴があります。


その結果、

  • 塩素濃度を適切に管理している

  • 清掃もきちんと行っている

にもかかわらず、
レジオネラが発生してしまうケースが起こります。


「対策しているのに発生する」施設の共通点


実際に問題が発生する施設には、
ある共通点があります。


それは、
「消毒はしているが、除去ができていない」状態です。


つまり、

  • 表面はきれい

  • 数値も問題なし

でも、

配管内部には菌の住処が残っている

という状態です。


この見えない部分の管理ができていないと、
再発リスクは常に残り続けます。


次に考えるべきこと


レジオネラ対策で重要なのは、

「菌を減らす」ではなく

「菌が増えない環境をつくる」ことです。


そのためには、
配管内部に蓄積したバイオフィルムを取り除くことが必要になります。


バイオフィルムを放置すると起こるリスク


バイオフィルムをそのままにしておくと、
見えない部分でリスクが積み重なり、最終的に施設運営へ大きな影響を与えます。

ここでは、特に注意すべき3つのリスクを解説します。




■レジオネラ発生による営業停止

レジオネラ菌が検出された場合、
安全が確認されるまで営業を停止しなければならないケースがあります。


突然の営業停止は、

  • 売上の減少

  • 予約のキャンセル対応

  • 利用者への説明や対応

など、短期間でも大きな負担につながります。


「予防できたはずのリスク」であることが多い点も重要です。




■利用者・従業員への感染リスク

レジオネラ症は、特に高齢者や持病のある方が重症化しやすい感染症です。


介護施設や温浴施設では、

  • 利用者

  • 日常的に設備を扱う従業員

の両方に感染リスクがあります。


万が一発生した場合、
健康被害だけでなく、施設としての責任も問われる可能性があります。




■営業再開後の顧客減少

営業停止が起きた場合、
再開後にも影響が残ることがあります。


  • 「レジオネラが出た施設」という印象が残る

  • 利用を控える人が増える

  • 客足が戻るまでに時間がかかる


このように、
長期的な売上や信頼に影響するリスクにつながります。


レジオネラ対策で重要な考え方


レジオネラ対策というと、
「菌を殺すこと」に意識が向きがちです。


しかし本当に重要なのは、
菌が増える原因そのものをなくすことです。

その原因のひとつが、バイオフィルムです。


なぜ日常管理だけでは不十分なのか


日常の清掃や塩素管理は、
レジオネラ対策として非常に重要です。


ただし、それだけでは

配管内部にできたバイオフィルムまでは除去できません。


そのため、

  • 表面的には問題がない

  • 数値も基準内

であっても、

内部では再発のリスクが残っている状態になります。


効果的なレジオネラ対策の考え方


現実的で効果的な対策は、
次の2つを組み合わせることです。


✔ 日常管理で発生を抑える

(塩素管理・清掃)

✔ 定期的な配管洗浄で原因を取り除く

(バイオフィルム除去)


この2つをセットで行うことで、
再発しにくい状態をつくることができます。


見えない部分の管理がリスクを防ぐ


バイオフィルムは、

  • 目に見えない場所にできる

  • レジオネラ菌の温床になる

  • 対策の効果を弱めてしまう

という特徴があります。


そのため、レジオネラ対策では

菌そのものだけでなく、増える原因に目を向けることが重要です。


配管内部まで含めた対策を行うことで、

  • 営業停止

  • 感染リスク

  • 顧客離れ

といった問題を未然に防ぐことにつながります。



レジオネラ対策について

対策の全体像はこちらで確認できます。

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